量子コンピュータはどうなるか

Googleがついに「量子超越性」なるものを達成したという。 「量子超越性」が何を意味するのかはさておき、量子コンピュータが非常な可能性を秘めた技術であることは確かである。 量子コンピューターの意義は、従来型のコンピュータが、ある時間をかけて1し…

新しい江戸のつくりかた

工学の世界で、技術革新が起こったように、社会の仕組み自体にイノベーションを起こすべき段階にきている。 今の社会の枠組みというのは、その基底構造を、古ぼけた19世紀の曖昧な法哲学に依っている。しかしそれが最適とは限らないだろう。 ジョン・フォン…

Japan, Be Ambitious!

日本という国は今全然ダメである。 まったく国に覇気というものがない。とくに、大学生、社会人、堕落しきってしまって、ふにゃふにゃになっている。 一番ダメなのが、男たちである。今の日本の成人男性、これほど情けないものはない。これからは女性の力な…

政治力が経済力に勝利しなければならないことについて

経済という怪物を手懐けるのが政治の仕事である。 そういう意味で、今の世の中はうまくいっていないと言わざるを得ない。 経済の方が、力を持ちすぎているのである。 政治の方が、経済のほうに首輪をつけられて、リードに繋がれて散歩させられているような状…

ミッシェル・フーコーの話

おれは最初によんだ人文系の専門書が、フーコーの概説本だった。 ただ、パノプティコンの例えは印象に残っている。 パノプティコンは、円形に配置された収容者の個室が多層式看守塔に面するよう設計されており、ブラインドなどによって、収容者たちにはお互…

現代人の常識

思想を知らない人というのは、現代という空気感の思想に生きている人だと思う。 だから、彼ら彼女らが、まったく思想というものを軽蔑して、現代的唯物論のなかで合理的に、自らの経験だけに基づいて真っ当に生きていると考えているならば、それはあながち間…

世界史の勉強

世界史の勉強というのは、深淵さと、その範囲の無尽さという点で他の学問より甚大なところがある。だから、世界を勉強する上では、ページの上から下へと、ファクシミリ式で勉強するようなことはしてはいけない。 最近、中田敦彦さんのユーチューブ大学なるも…

具体的なものにそのまま関心をもつことの楽しさ

何もかも、具体的な事物が世界の本質である。逆に一般化された抽象的知識は虚しい。具体的な事物は、必然的に存在するが故に、必然性のない性質を兼ね備えている。それゆえに一般化された概念を除いても、なにか残るものが必ず存在し、それが我々がぶつかる…

期待と失望の連続について

すべて高貴なるものであれば、多くのことに関して、期待と失望の連続がある。 というのも、高貴であればあるだけ、少ない部分から、美しい理想の全体を頭脳の中で構成することができるからである。 三島由紀夫にせよ、少なからず女性に辛辣なことばを残した…

日本をだめにする馬鹿者たちについて

おれは、この前この記事をかいた。 mywayofthinking.hatenablog.com そうしたらちょっとブックマークしてもらったが、そのコメントの馬鹿さ加減には失望した。 中には参考になる意見もあったが、馬鹿の一つ覚えで、インフレ云々とか言ってくる人たちがいたり…

ショーペンハウエルという人

今おれが持っている『幸福について』というショーペンハウエルの書いた小論の文庫本は、新潮からでていて、青空のかわいい表紙で覆われている。 よく、店頭の目立つところに売っているから、読まれた人も多いのだろう。評判も高いのだと思う。 幸福論なんて…

はてなブックマークはだめだね

わけのわからないことでバンされた。 はてなブログはとてもいいが、はてなブックマークを運営している人たちはおかしいんじゃないか。 そのうえ、不服申立は一切受け付けないなんて書いている。 こんな乱暴なやりかた、アマゾンでもやらないよ。

トランプ大統領の中庸

トランプ大統領は実は中庸を得た人である。 彼に思想的極端さはない。ただ現実主義であり、現実をそのままに見つめ、そのまま話している。 だが、アメリカには、political correctnessなる概念が近年言われるようになって、事実であっても、差別的な表現にな…

地方について

地方ほど人口がなければだめである。 というのも、優秀な人間は地方を離れるのは当然であって、優秀な人ほど国家のためのことをしなければならないのだから、悪いことでもない。 そういうことだから、地方は、とにかく楽しく暮らしていっぱい人口を生み、突…

ビッグデータと統計

ビッグデータというが、あんまり質の高い情報は案外アップロードされていない。 もし徹底的にやるなら、医者と、その患者に、予後の追跡調査とそれに応じることを義務付けるべきだ。それだけの質の高い情報があれば、AIなんか使おうが使わまいが、適切な統計…

隈研吾氏にみるこれからの建築

おれは建築が好きだったので、隈研吾氏が注目され始めた初期から、興味を持っていた一人だった。 隈研吾氏の作品の特徴は、建築を「箱」ではなくて、「場」と捉えているところにある。「和の大家」とよばれているのは、やや皮相的な捉えかたであって、たしか…

経済格差の根本原因

『21世紀の資本』が話題になってから久しい。 読んでないので、なんとも言えないが、果たしてどれだけ本質的な議論だったのか? あれがどういうふうに社会に影響を及ぼしたのか判然としない。 おれからすれば、誰も本質的な話をしていない。 経済格差の原因…

「心の哲学」の無意味さ

はるか昔に、古代の賢人が看破した真理を知らないがゆえに、いつまでも見当違いのことを言っているというような現象がよくある。 近年で言えば、「心の哲学」なるものがその代表であろう。 「意識」とはなにか?「心」とはなにか?「赤色」のイメージとはな…

中国の凄さ

おれはつくずく、日本人は中国人から学ばなければだめになってしまうと思っている。 中国には感心するところがたくさんある。 その大陸的な気風、おおらかさ、中国的な大人(ターレン)の懐の深さ。 李白の詩を読んでいると、古の中国人の風雅さと大胆さの絶…

最近の日本について

最近の日本はどうしてしまったのか。まったくなっていない。といっても平成うまれなので、昔の日本を身を以てしっているわけではない。だが、小さい頃から平成という時代の日本に違和感を持っていた。 おれが小さい頃には、AUだったか恋愛ソングを携帯で聞く…