経済格差の根本原因
『21世紀の資本』が話題になってから久しい。
読んでないので、なんとも言えないが、果たしてどれだけ本質的な議論だったのか?
あれがどういうふうに社会に影響を及ぼしたのか判然としない。
おれからすれば、誰も本質的な話をしていない。
経済格差の原因は、貨幣の価値の貯蔵機能にある。
例えるなら、
漁師が「魚」を釣って、その時点での価値が500円だったとしよう。それを売って、金500円を手にいれる。一方でそれを買った人の「魚」の価値は、どんどん下落していって、食べる頃には新鮮ではなくなり、300円くらいの価値に落ちているだろう。それにもかかわらず、漁師の手に入れた500円は変わらない。
永遠に貯蔵できる価値などないにもかかわらず、金は半永久的に保存できる。したがって貯蓄は常に有利である。
本来ならば、生産した価値が下落するにしたがって、交換された金も減るべきであろう。
食料廃棄率は25%~30%ほどであるが、この「生産された価値の逓減と、交換された価値の持続とのギャップ」によって理論的に計算した値と一致する。
通貨の本質は交換にあって、貯蔵は副次的な機能にすぎない。
これから金が電子化されれば、より自由な経済的枠組みが可能であろう。
そうすれば、人々の預金が時間とともに減っていくような仕組みも作れる。
そうすると、経済はもっとよくまわるし、蓄財なんていうせせこましい根性もなくなって、人々はもっと自由になるであろう。それに、食料廃棄の問題もおおかた解決されるにちがいない。
ノーベル経済学賞をくれ。